Feb 12, 2005
「紅の豚」
「飛ばねえ豚はただの豚だ」でお馴染みの、「紅の豚」であります。ちなみに本編では「飛んだところで豚は豚だぜ」って言われてたりするんやけどね。赤い飛行艇に乗って空賊をやっつけて賞金稼ぎをしてる豚(ポルコ・ロッソ)が主人公であります。話としては空賊連合が雇った用心棒のアメリカ野郎と対決したりするわけなのでありますが、ま、そんなストーリーはとりあえず置いといてもえんちゃうかな?ってワタクシは思っております。
「ほな、チミはどこがそんなに気に入ってるんよ」てことになると思うのですが、一番気に入ってるとこはこん中の空気かなー。出てくる人たちがみーんな好き勝手してるのでありますが、自立した大人なので(フィオ除く)、それぞれがそれぞれのことを尊重してて、程よい距離感で接してるってとこかもです。「お子ちゃまが正論はいて大人を振り回す系」全盛のジブリ映画の中では、異彩をはなってまするね。そーゆー意味でフィオの存在がちと邪魔でありますが、ジブリなんでこれくらいはしゃーないかな。
誰かが誰かに頼ってるってのがないため、それぞれの行動に対して文句は言ったりするけど、最終的には本人の判断に任せるってのが随所に出てて、「あー、それくらいがいいよねー」って思わせるのであります。
例えば豚が飛行艇をアメリカ野郎にボロボロにされちゃった時、そのニュースを聞いたジーナさんはすごーく心配するわけですね。で、やっと見つかった豚に怒るわけですね。でも豚はアメリカ野郎にリベンジしようと思ってるわけで、それを聞いたジーナさんは止めるわけです。でも、豚は言うこと聞かないわけで。ジーナさんもそれ以上は言わないとかね。
感情的になってるとこがないとこも気に入ってるとこなんかなー。唯一出てくるお子ちゃまのフィオにも、豚がちゃんと話しを聞いて「話し合い」を成立させてるとこが紳士的で見てて心地いいっすね。好きなセリフなんか、挙げだしたら切りがないっすよ。うー。
飛行艇乗りの話なので、飛行機で飛んでるシーンが山盛り出てきます。空がきれいで海がきれいで、朝焼けがきれいで夕闇がきれいで、そんな絵の中で久石譲の音楽もバッチシはまってるわで、ぼーっとしちゃいますな。見とれます。「運転したいなー」と思わせまする。エンジンの調子が悪い時に「頑張れエンジンちゃん」ってチョークをガチャガチャやってるのとかも、バイクの運転と重なって「あるある、そーゆーの」ってなるしね。飛行艇を丁寧に運転してる感じがいいっす。これ見るとバイク運転したくなるもんなー。
1920年代が舞台なので、出てくる小物がアンティークばりばりで、飛行艇どうしの通信手段に使ってるカチャカチャ信号機とか、電話機とか、カワイイもんばっかしなのもいいんよねー。
アメリカ野郎とかマンマユート団のボスとかピッコロさんとかフェラーリンとか、脇役もええキャラのおっさん揃いで、やんちゃなおっさん好きのワタクシとしては言うことなしであります(ムスカみたいな悪いだけのヤツもいないし)。ジーナさんもカッコイイしね。「ハリウッドへはボクひとりだけで行きなさいね」きゃー。
ストーリー的には、豚とジーナさんはたぶんお互いに好きなんやろーけど、最終的にどーなったんかなーってのがぼやかされてます。ワタクシとしてはずっとお友達でええんちゃうかなと思うんやけどね。ま、ここは見た人それぞれが好きに思ってたらええとこやと思うので、あくまでワタクシの見解ですが。なーんとなく豚は庭にいかんような気がするんよなー。ほんでいつまでもジーナさんに「あのバカ」と言われ続けててほしいもんであります。
ちなみに公開時コピーは「かっこいいとは、こういうことさ」。ワタクシもこれはかっこいいと思うな。ま、更に好みを言わせてもらえば、豚は女にモテモテじゃないほうが、もっとかっこいいけどね。とにかくジブリ映画の中では、ダントツで大好きな映画であります。
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