Jan 09, 2007

「TOKYO STYLE」(都築響一)

「他人が住む部屋」ってのは、もう「その人ワールド」やと思うのです。はたから見てて散らかってても、本人にしてみたら「手の届くとこに全部ある」ちう「コックピット」になってるわけやし、いくらキレイにしてたって、すみっちょにこっそりUFOキャッチャーの「しょくぱんまんさま」がいたりするし、コンセントは蛸足配線になってるもんなのです。テーブルにはリモコンがあるもんで、枕元にはしばける位置に変な目覚ましがいるもんなのです。

そんな「他人のコックピット」の写真集が「TOKYO STYLE」であります。表紙にもなってるような「狭くて安い楽しい我が部屋」がメインです。100部屋分くらいあんのかな?大多数が一人暮らしのお部屋です。「インテリア雑誌に載ってるよーな部屋に住んでる人なんか知らんけど、こーゆー部屋に住んでる人ならいっぱい知ってるよん。こっちがほんまの『東京生活』じゃないのん?」ちうのが、コンセプトやそうです。もう共感しまくりっす(ワタクシは大阪やけど)。

写真はひたすら部屋ばっかしです。いろんな角度で4枚くらいあるっすね。文章で「ここの部屋の人はこんな人です」みたいな説明はあるんやけどね。「ミュージシャン志望でバイト生活」とか「入社2年目の会社の独身寮」とか(どんだけ有名でも名前は出てません)。でも「有名漫画家」って説明しかなくても、テーブルにあった郵便物や飾ってるサインで「一本木蛮」ってわかったりとかね。「燃えよペン」の「熱血マンガ家十訓」が思いっきり手書きで机の前に貼ってあったのを久しぶりに見て「これこれこれ」って思い出しました。

「他人を呼んでパーティするのが好き」ちう人の部屋も、「自分しか入れませーん」な部屋も、「好きな俳優の写真(またはキャラクターぬいぐるみ)だらけ」な一見イタイ部屋も、一日中そこで作業してるアーチストさんの部屋も、全部「5分前までそこにその人がいてた」な空気がある写真だらけっす。「ちょっとコンビニ行ってくるわ」って言われて留守を任されて、部屋にぽつーんと残された気分になる写真だらけなのですよ。

これを見てると「誰に何を言われても、自分の部屋は自分が好きなよーにしたらええねん」って元気が出てくるのです。ええねん、お客さんの居心地が悪くたってー。ソファーなくてもええねーん。お茶碗そろってなくてもいいねーん。部屋が寒くてもいいねーん(いや、部屋はぬくいほうがいいかも)。

これって1990年代前半に出てちょっと話題になったんで、見たことある人も多いかも。ワタクシも当時図書館で借りて見て圧倒されたっすね。一人暮らし初心者やったし。1万円くらいしやがったので買えなかったのですが、いつの間にかお手ごろ価格の文庫になってまして。「出てるんやったら言えよ」ちうわけで買っちゃいまして。年末からニタニタ見てるワタクシなのでありました。ただ版がちっちゃくなってるんで、本棚の本の題とかが見にくくなっちゃってるのが残念。でも見るけど。「吉田まゆみだらけやー」とか、時代を感じさせるっすね。

※ 「今やったら、こーゆー部屋にPCがあったりするのかな?」とか「携帯の充電器どこに置くんやろ?」とか想像しだすと止まらんっす。続編とも言える「賃貸宇宙」があるけど、住人が写ってたりするねんな。個人的には「部屋のみ」のこっちの方が好きっす。

WriteBacks

あけましておめでとう!

人の家ちょっと興味あるなぁ。

Posted by ドラゴン at 2007/01/10 (Wed) 14:08:52

あけまして、おめでとーですー。

これは面白いっすよ。
部屋の写真見ながら、「絶対ここにこっち向きに座って、くつろいでるはず」とか、リモコンや灰皿やコップから推測しちゃったりとか。

「横を誰かが走っただけで、崩れ落ちるやろー」ってな、部屋中にあるCDの無茶な積み上げとか、上には上がいてますわー。

Posted by やまわき at 2007/01/10 (Wed) 22:53:33
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